耳納高原病院再開発工事
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建築写真橋本
CATEGORY
- MEDICAL
| 用途 |
病院 160床 【診療科目】 内科・リハビリテーション科 |
|---|---|
| 延床面積 | 7,035㎡ |
| 構造 | 鉄骨造・鉄筋コンクリート造2階建て(一部骨組み膜構造) |
耳納高原病院再開発工事
~風ひかるすまいづくりをめざして~
医療と暮らしが緩やかに重なり合う、環境としての建築
1. 個室性を備えた多床室 “個”と“共”のあいだを設計する
多床室でありながら、ひとりの時間を尊重するための独立性を織り込んだ空間構成としています。ベッドごとに確保された視線のコントロール、光の入り方の調整など、建築的ディテールを積み重ねることで、個室に近い“自分の居場所”を感じられる環境を実現しています。完全な個室ではなく、他者の気配がほどよく届く距離感を保つことで、孤立ではなく“共にいる安心感”を生み出すその中間領域こそ、この病室が目指す新しい多床室のあり方です。
2. 「居間」を中心にした“いえ”のような病棟 ― 生活の風景を取り戻す場
同じ病棟で過ごす仲間を“第二の家族”と捉え、病棟全体をひとつの“いえ”として再構築しています。小さなグループごとに配置された茶の間や居間は、患者が自然に集い、語らい、くつろぐための“生活の中心”となる空間です。柔らかな素材感、光の質、家具のスケール感など、住宅的な要素を積極的に取り入れることで、医療空間でありながら、どこか懐かしく、心がほどけるような居場所をつくり出しています。ここでは、治療と日常が分断されるのではなく、“暮らしの延長としての医療”が静かに息づいています。
3. ひろばを中心に広がる“まち”としての病院 ― 多様な活動が交差するまち的構造
複数の“いえ”(病棟)が集まり、その中心に“ひろば”(リハビリ空間)が広がる構成は、
まるで小さな“まち”のような風景を生み出します。ひろばは、患者が身体を動かし、他者と出会い、回復へのエネルギーが自然と湧き上がる象徴的な場所です。動線が交差し、活動が重なり合うことで、この空間は単なるリハビリの場を超え、まちの中心としての役割を担います。さらに、歯科、浴室(銭湯)、売店といった生活機能を点在させることで、
患者が日常のリズムを取り戻し、“ここで暮らす”という感覚を育むまち的な環境が形成されています。医療施設でありながら、まちのように多様な居場所が連続し、人の営みが豊かに展開するそんな新しい病院像を描いています。
MAY在籍時担当物件





























